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アンコンシャスバイヤス



無意識の偏見ー。 その重低音が、日本のジェンダーや性被害問題を解決させない方へ導く不協和音として、今も鳴り響き続けている。


「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と言った国会議員がいる。


一昨日Twitterでトレンド入りしていたニュース(コメント欄に貼ります)を見て、目を疑った。こんなことを公の場で発言してしまう人がいる世の中だということを思い知った。ショックだった。


この人はどうしてそんな風に思うのだろう? 個人的なトラウマでもあるのだろうか? それとも私の常識が間違ってるの?


親、先生、見ず知らずの通行人、友人と思っていた男友達、、、予期しない性搾取が起因となり、不必要な恐怖、不必要なトラウマ、不必要に人生を狂わされている女性たちがどれだけいるのか?知らないのだろうか?


かく言う私も、開くはずのない窓の格子が外され家の中に侵入され、下着を紛失したことがある。格子のネジが取れているのを発見した瞬間の動悸と心臓の音は、10年以上経った今も忘れることはない。のちに別件で捕まった犯人は、親に引き連れられて謝罪に来たが、怖すぎて、どうしていいかわからなくて、訳もわからずしわくちゃの五千円札を握りしめさせられ、震える手でサインさせられ「示談」ということにさせられてしまった。


夜道に知らない男に追いかけられ、走って逃げたことなど数知れず。


友人は学生時代、信号待ちの車の中で自慰行為をするのを、バス乗車中にたまたま目撃してしまったことをきっかけに、バスで登校できなくなったという。


言い出したらキリがないが、わかりやすい事例でなくても、日々の中で本当に心から望んでいない性交を強要された認識(交際中も含む)を持つ女性は、私の周りにも数多くいる。


それが今の日本の現実なのだ。


日本の性同意年齢は13歳と 先進国に比べて極めて若い。


同意あったことになれば、中学生との成人男性の性交も罰せられないのだ。この法律は110年前の明治時代から変わっていない。それを今引き上げようという動きに異論を唱える人がいること自体、何かの冗談?というほど信じられない。


中学生の少女が、大人の男性に同意を求められて、適切に判断し、断れる能力なんてあるわけがないのに。そんなの議論せずに二言返事で改正されるものではないの?残念。今の日本では通らない。それを思い知ったニュースだった。


数日このニュースが頭から離れず、ようやくたどり着いた私なりの結論がアンコンシャスバイヤスだった。


こんな当たり前のことが当たり前にならない原因は、そこに無意識の偏見という名の、重低音が鳴り響いていることにあるとわかった。反対しているのが、一人だけでないことを知れば知るほど悲しさが込み上げてきた。


彼らはきっと悪気なく反対しているのだろう。何を騒がれているのかわからない?のかも知れない。不協和音となっている自覚はきっとないだろう。


むやみに男女で括りたくはないけれど、妊娠の問題が絡んでくる場合のみにおいては、その限りではない。性交をすれば、妊娠のリスクがあるのは、生活や人生が一変する可能性を孕むのは、どう見積もっても100%女性。性交においては残念ながら女性の方が圧倒的に弱いのだ。だからこそ必ずしも女性は、好き=やりたいではない。あえて言うなら好きの中に「やってもいいゾーン」があるといった表現が適切だ。そうでもしないと、自分の身体を守れないことを知っているから。


こんな女性なら誰しもが理解していることを、かく云う男性たちはきっと理解できないのだ思う。もし理解していたのなら「紳士な恋愛があれば、中学生との成人男性はSEXしていい!」なんてことは、口が裂けてもいえないはずだから。あなたが本当に紳士なら、きちんと判断できる歳になるまで待てるはずだから。


″男性社会における無意識の偏見″

無意識だから 責められるものではないのかも知れない。 究極的にはあなたが悪いわけではない。 わたしはあたなを責めない。 だからどうか気づいて欲しいと思う。 あなたの中にあるその価値観で傷ついている人たちがいることを。 その価値観をアップデートすることで、救える人生があることを。

「どうしてこんな風に言われてしまうのだ!」という憤る気持ちを、どうか自分の内側に向けて、変化変容し女性や子どもの気持ちのわかる、さらに素晴らしい成人男性になっていってほしいと願う。

この騒動を機に、日本社会に流れる「無意識の偏見」という不協和音が、軽やかで心地いい和音となることを心から願う。

これからの未来ある少女たちのために 日本を明るく幸せにしている女性たちのために。

愛と平和の祈りを込めて 2021年6月7日 女性のためのライフスタイル活動家 宍戸慈

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